専門

専門分野　　

専門分野は歴史社会言語学。
具体的にはドイツ語の歴史的変化を社会的変化との関連で考察する研究を行っています。
扱っている時代は初期新高ドイツ語時代（1350年～1650年頃，ルターの生きた時代もここに含まれます）から現代ドイツ語。
例えばテーマの一つとして取り上げているのは16世紀の都市言語（ニュルンベルク）における言語変化。
皆さんも話をする場面，また話し相手や手紙を送る相手によって，標準語，日常語，方言，若者ことばなどを使い分けていることと思います。
友達など，親しい間柄の人には方言や日常語，若者ことばを使用し，相手に対する親しみや共感を表現しつつ，無意識のうちによい人間関係を作ろうとしているのではないでしょうか。
16世紀のニュルンベルク市民が残した著作物，文書，手紙などにおけるドイツ語を分析し，当時の人々がことばを通してどのように自分を表現しようとしたのか，ことばを通して文章の読み手との間にどのような人間関係を築こうとしたのか，その痕跡をたどることを試みています。
この他，16世紀同様，大きな社会変化が起こった19世紀，そして現代にも目を向けて研究を続けています。

研究分野キーワード

歴史社会言語学，言語変化，ドイツ語学，ドイツ語史，初期新高ドイツ語，16世紀，都市言語，ニュルンベルク，メディア（パンフレット），独英比較

これまでの主な研究課題

・初期新高ドイツ語時代から現代に到るドイツ語の語彙及び語義の変遷過程の考察
・16世紀の都市言語に関する社会言語学的・文体論的研究―ニュルンベルクを例に
　（平成16～17年度科学研究費補助金による研究課題）
・言語変化をめぐる独英比較―社会言語学的観点から
　（平成18～19年度科学研究費補助金による研究課題）
・メディアと都市言語―16世紀ニュルンベルクのパンフレット・ビラに関する文体研究
　（平成20～22年度科学研究費補助金による研究課題）

所属学会・研究会

・日本独文学会
・日本独文学会ドイツ語教育部会
・日本独文学会西日本支部学会
・社会言語科学会
・Verein für Geschichte der Stadt Nürnberg
・ドイツ文法理論研究会
・日本ドイツ語情報処理学会

主な業績（学術論文・図書）