自己紹介・メッセージ
ドイツ語を始めたのは,高校時代に友人が独学で中国語を勉強してかなりよくできるようになっていたのに刺激を受けてのことです。自分の意志で選んだ言語をやはり独学で身に付けようと思い,書店で外国語の初級文法の本をいくつかひもといてみました。ピアノをやっていたこともあり,ドイツ語が一番親しみやすく感じられたので勉強を始めたところ,妙にきっちりと変化するところが性にあったらしく,見事にはまってしまいました。その後,進路のことでいろいろと悩みましたが,結局ドイツ語を専門に勉強する道を選びました。
最初は文法が面白かったのですが,ドイツ留学を経てドイツ語の新たな魅力を知り,また,ドイツ語を通して他者や自分,そしてまた他者との関係のありかたにも思いをめぐらすようになりました。
異文化にふれると,日本にいたころには「普通」だと思っていたことが,実は時・場所・場面に縛られた単なる思い込みに過ぎなかったことに気づかされることがよくあります。
「日本の」慣習を無視することなく,しかし,慣習に縛られることなく生きていくために,ドイツ語・ドイツ文化とともに歩んでいきたいと思います。
旅先で出会ったもの
写真は各国のイメージをモチーフとした牛(なぜか?牛)の置物の日本ヴァージョン。他にも(今となっては記憶があやふやですが確か)スペインやトルコ等をモチーフとしたものがありました。
日本ヴァージョンに付されたタイトルは “Geisha”。やっぱり外国人はこれに興味を惹かれるらしい。日本に遊びに来たドイツ人と京都に行ったときも,「Geisha 見たい」と言ってました。
ドイツの田舎町のスーパーでも寿司セットが売られるようになっており,”Sushi” や “Bento” (筆者が見る限り,寿司の折り詰めを指す)という単語もドイツ語に定着した模様。
でも,日本のよさ,というか魅力はこれだけではないはず。東北大震災の折にテレビに映った日本人の精神性(慌てない,他者を思いやるなど)にはドイツ人も感銘を受けていました。でもモノではなく,日本人の精神性なるものを外国人に伝えるのはとても難しい。どうしたらよいか今でも頭を悩ませています。
ドイツ語やドイツ人のことを知るだけでなく,学生の皆さんと自分達とはどのような存在なのか考え,それを伝える方法を模索して行きたいとも思っています。
出身校等
学歴: 慶応義塾大学文学部(文学科独文学専攻)卒業
慶應義塾大学大学院博士課程(文学研究科独文学専攻)単位取得満期退学
現職: 福岡大学人文学部教授
学位: 哲学(文学)博士(Dr. phil.:ドイツ・ハレ大学)
受賞歴:第19回 日本独文学会・DAAD賞(ドイツ語研究書部門)
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Updated: March 14, 2024